読んだ本の紹介です。
中条省平著
「世界一簡単なフランス語の本」幻冬舎新書、2018年
黄色が印象的な表紙の新書です。
20年近く前の学生時代、外国語を学ぶ時は、いきなり文法から。というやり方が多かった気がします。入門書も、大学の授業の組み立て方も。
逆に近年は、いきなり会話から。というアプローチも見かけるようになりました。
私の感想としては、どちらも無理があると思います。
突然文法を学んでもつまらないし、何もインプットがないまま会話は無理です。
そんなニーズに応えてくれるフランス語の入門書が、
「世界一簡単なフランス語の本」だと思いました。
日本語ネイティブが、「フランス語に親しみが湧いて、
フランスの美術館で絵のタイトルの意味がわかる程度」
を目指す本書は、フランス語にカタカナのルビもふってあってとっつきやすく
(最初から発音の規則を覚えようとしても無理があると思います)、
「日本語ネイティブなんだからゆっくり行こうよ」という気分があふれていて、
気楽に読めてしまいます。
フランス語そのものを身につけるのが目的ではなく、
英語の仕事に生かしたいと思ってフランス語を(たまに)かじっているのですが、
それには十分でした。
日本語の日常に、結構フランス語由来のものってたくさんあるんだな、という気づきにもつながりました。
どんなに機械翻訳が発達しても、
外国語を学ぶことはもう一つの思考体系を手に入れること。
語学ってやっぱり面白いです。