コロナで盛り下がっている通訳業界ですが
こんな時こそ学ぼう!という通訳者の皆さんの熱意はすごいです。
JACIがあっという間に
zoomを使ったオンラインセミナーを多数開催してくださっているほか、
以前もオンラインセミナーに参加したことのあるEJ Expert さんが
今話題の遠隔通訳に関するセミナーを開催されたので、
そちらも申し込んで参加してきました。
オンラインで通訳の朝練を企画されている通訳さんもいらして、
ちょうど育児が忙しい時間帯なんですけれど、なんとか参加したいなと思ってます。
控えめに言って、オンラインセミナー最高!
子供がいても参加できる、遠方でも参加できる、コロナ問題ない!
まず最初が3月11日(水曜)のJACI主催・Seth Reames さんによる、通訳者の営業に関するセミナー。
JACIウェブサイトにSethさんがお書きになった記事をベースに
事業者としての通訳者の営業的な側面についてレクチャー
→グループに分かれて考えや経験をシェア
→グループディスカションの結果を発表
というワークショップ形式のセミナーでした。
ワークショップの通訳経験は多数ありますが、
通訳翻訳以外の仕事をやったことがないので(学生バイトを除く)、
実は自分がワークショップに参加したことはなかったな。そういう意味でも良かったです。
次が3月14日(土曜)のJACI主催・白倉淳一さんによる元請に関するセミナー。
元請というのは通訳エージェントさんを通さない案件のことで
通訳・翻訳共に、私もたまにお話があると基本断らないことにしていますが
白倉さんのプレゼンテーションはすごかった。
ここまでさらけ出していいんですか? っていうくらい
ご自分の分析ツールから実績表まで、たくさんシェアしてくださりました。
色々なノウハウも教えていただいたので、
今度ご縁があったら教えていただいたことを念頭に
進めてみたいと思います!
さらにJSTで3月15日(日曜)、EJ Expert のブラッドリー純子さんによる
RSI (遠隔同時通訳)に関するセミナー。
RSIという技術があるのは知っていますが
日本では全く普及していませんよね。
最大手の通訳エージェントでも今から取り組み始めるところ、
という、ごく初期段階のようです。
でもアメリカ在住の純子さんはRSIの経験も豊富ということで
非常にためになる経験談を伺うことが出来ました。
最近RSIのエージェントに登録されたという、
通訳者であり立教大学の先生でもある松下佳代さんの
非常に精緻な登録経験談も伺えて、心は非常に盛り上がりました。
(日本のエージェントはやってないので)海外のエージェントとのやりとり、
外貨の支払いをどう受けるか、時差をどう克服するのか、
静かな通訳環境の確保、あと税金関係どうなるのか? など
クリアにしないといけないポイントもありそうですが、
RSI、私はやってみたいです。
意気込みを示すために大きいフォントにしてみました。笑
だって、これだけテクノロジーが進んだ現代、
通訳だけがリモートワーク出来ない訳はないのです!
具体的にどういうインターフェイスなのかというお話も伺えて、
特に操作が難しそうな気もしませんでしたし
マイクなどの初期設備投資は必要そうだけれど、
現場で同時も逐次も通訳しているんだし、
できないことはないだろう。と思いました。
あ、もちろんRSIの技術を使っていない、従来の遠隔通訳の経験はあります。
パナガイド(同じ部屋の中にいる人用)とPHS(遠隔で聞いている人用)と
両方持って同時通訳したこともあるし、
例えば投資家と事業会社と通訳(私)が三拠点からコールインして電話会議で逐次通訳、というのもあります。
ITのプロジェクト会議でインドと繋ぐとか、
全員が部屋の中にいる会議だと思って現場に行ったら
実はリモートで入ってくる人がいた、というのもざらです。
それに同時通訳ブースに入ったら
どうせマイクで集音されてアンプで増幅された音を聞いて訳すんだから
その元の音がどこからきているのか、というのは
あんまり訳す行為そのものには関係ないような気がします、きちんと聞こえさえすれば。
テクニカルトラブルは現場にいようがリモートだろうが、
発生するときは発生しますしね。
(もちろん現場は大好きですよ。オプションは多い方が良いという話です)
多分、日本で各種RSIが普及するかどうかは、
コストとセキュリティがキーになるのではないかなと思いますが
zoomも通訳機能をβ版に搭載しているそうなので、
今後爆発的に普及するかもしれないですね。
セミナー主催者の皆様、ありがとうございました。
今後も申し込んでいるJACIのセミナーがありますので、楽しみにしています!
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