• Makiko Kaiser

既存の設備で遠隔通訳をどう実現するか

最終更新: 2020年4月30日

コロナでリモートワークをしている企業は多いと思います。

従来はオフィスで通訳を活用していたけれど

リモートになっても通訳は必要、というお声を頂戴し

考えてみました。How to リモート通訳。





【解決策1】

テクノロジーに投資


・思い切って最新のRSIを導入してみる。


ボトルネック

・導入にお金がかかりそうなこと

・RSIはブースを組んで行うような本当の同時通訳の置き換えみたいなので、

 そこまでは必要ない場合も多そう

・機密事項が外部に漏れないか、セキュリティが心配

・古いオーガニゼーションだと、ユーザが自分で

 専用アプリをダウンロードして通訳音声を聞くのができなかったりするかも。



【解決策2】

逐次通訳


・会議自体は電話やウェブ会議システム(WebEx、Skype、zoomなど)を使って開催。

・通訳者も同じ電話や会議システムにコールイン。逐次通訳で通訳を行う。


  ※逐次通訳:会議参加者が発言したあと、

   いったん発言を止めてもらって通訳者が訳出する。

   メリットは全員が聞きやすいこと。デメリットは会議の時間が倍かかること。


ボトルネック

多人数がランダムに発言するような会議だと逐次は不向き。英語を話す人と日本語を話す人が複数名づついた場合、日本語だけの会話が長〜く続いてしまったりすると、英語の人々が置いてけぼりになる。通訳者の記憶力も、そんなに長くは正確にはもたない。(あえて言葉の通じなさを利用して、戦略を打ち合わせるという使い方はありうる。)



【解決策3】

既存のインフラを使って、無理やり同時通訳!


・会議自体は電話やウェブ会議システムで行う。

・通訳者も同じ会議にコールイン。

・日本語から英語の訳出をするための電話回線をつなぐ。

・英語から日本語への訳出をするための電話回線をつなぐ。

・参加者は訳出を聞きたい方の言語の電話回線にコールイン。

・通訳者はメインの会議の音声を聞きながら二台の電話を駆使して同時通訳で訳出。

・つまり、メインの会議システム+電話が2回線必要になります。


(ウェブカンファレンスシステムの別アカウントを設定するのでも良さそうに思えるのですが、

同じ場所で2回線立ち上げると干渉してしまってノイズが入りまくり、

使い物にならなかった経験の方が多いです。なんでだろう?)


ボトルネック

・本体の会議の音声が通訳者にクリアに聞こえることが第一条件。聞こえないものは絶対に訳せません。

・会議の時間が長い(60分以上)と通訳一名では対応できないので、

 通訳者の交代をどうするのか? 通訳チームだけは一拠点に集まって行うのも一案。

・参加者は複数デバイスを同時に駆使する必要あり、各人ある程度のITリテラシーが必要。

・複雑な設定になるので、電波干渉などが起きがち?



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社内通訳をしていた時は

このような感じで既存のインフラを駆使して、

例えばシンガポールにいる外国人のために

日本語から英語の同時通訳を電話でしたりしていました。


コロナが落ち着いて会議室で会議をできるようになったら

会議室内のメンバーにはパナガイド等で同時通訳を聞いてもらう体制に戻るかと思いますが

その際もリモートでアクセスする人がいた場合

パナガイドの受信機と電話を繋げば、上記の機材設定が可能なはずです。


実現にあたっては事前に十分機材チェックを行ってください。

音響エンジニアさんの協力を得られればなおいいです。


どなたかのお役に立てば幸いです。










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リモート大好き

新型コロナが始まって1年以上経ちました。 個人的には二度目の妊娠出産がありました。 通訳界隈では、オンラインの利用が普及しました。 1年ちょっとまえは、 同じ部屋で2本のマイクを同時にONにしたらハウリングする、という事実も 通訳者の常識ではありませんでした。今はみんな知ってますよね。 オンライン会議に自宅から入るのもすっかり慣れました。 リモートワーク、私は大好きです! 「通訳を提供する」という