• Makiko Kaiser

【消費財業界の通訳 その3】商品周りの用語

消費財通訳の基礎知識、3回目です。

今回は商品周りの用語をご紹介します。


前回、棚の説明と一緒に、商品の大カテゴリをご紹介しました。


おさらいしましょう。


定番品(いつもあるやつ)regular
企画品、プロモ品(短期間だけあるやつ) promo
季節品(季節限定) seasonal

「商品」に相当する英語ですが、productでももちろんいいし、

item でもいいし、SKUということもあります。


SKUはstock keeping unit の略で、

発音はエスケーユーでもいいし、スキューでもいいです。

イギリス人はスキューって言っていると思いますが、日本語は普通エスケーユーです。

英語では複数形をとり、SKUs スキューズとなります。


例えば固形石鹸 bar soap を買うとしましょう。


100g の石鹸が一個づつ包装されている100円の希望小売価格の商品があったとします。

それと同じ成分の石鹸で同じブランドなんだけれど、容量が130gで130円の大きめのもあるとします。


同じ石鹸だけど、これら二つは違うSKUです。


さらに、

100gのが3個入りになっているもの。

100gが6個入りになっているもの。


これらもそれぞれ違うSKUです。


ギフト用の100g10個入り化粧箱セットがあったとしたら、それも別のSKUです。


上記応用して、例えば「定番品」は英語で regular skusといっても構いません


今、上にあげた石鹸の例だけで5SKUs あるのがわかりますでしょうか。

これらには JANコード(JAN code、ジャンコード)と呼ばれる番号がそれぞれ振られています。

流通の世界ではこのJANコードを使ってモノの管理を行っています。


書籍にISBNが付いているのと同じで、

どんな商品にも、必ずJANコードがあるはずです。


皆さんも欲しい商品があってJANコードがわかったら、

インターネットでその番号を検索するとピンポントで見つけやすいです。


余談ですが、似た用語でASIN(発音はエイセンに近い)というのがあります。

これはアマゾンが各商品に振っている番号です。

アマゾンの各商品ページに必ず載っています。


さて、さっきから例に出している一個100gの石鹸が

リニューアルするとしましょう。

なんかの成分が変わって、

商品クレーム(商品の売り文句。苦情ではない)も新しくなりました。


この場合、きっとJANコードは変わると思います。

これをJAN変(ジャンヘン)と呼びます。

(本来は「JANコード変更」なんでしょうけれど、

そんなに長々と言っている人は見たことありません。)


したがって、

「ジャン変あり?なし」「なしです」みたいな会話を通訳する時は

“Will we change JAN codes?” “No, we won’t.”

等と訳してくださいね。


たまに、いつもは3個入りの石鹸が

特別に価格は3個入りと同じで4個入りになっていたりすることがあります。

または180ml入りのクレンジングが今だけ20ml増やして200mlです、ということも。


こういう1個増量、20ml増量の増量はoverfill と言います。

(*ついでに書くと、ミリリットルを意味する 「ml」の英語の発音は

ミルでいいし、エムエルでも良いです)


増量品は、企画品として定番棚とは別枠で売られていることもあるし、

定番商品をある期間だけ増量してお得感をアピールしている場合もあります。



また近所のお店で隠し撮りしてきました。

こちらは女性用カミソリの事例ですが、3本パックに1本増量して4本になっております。


また、バラ売りの石鹸が2個まとめてパッケージに入って売られている、5個まとめてパッケージに入っている。

あるいはボトル入りの液体石鹸と詰め替え用のリフィルが一つのパッケージに入っている。

こういうのはバンドルパック bundle pack と言います。

2個入りのはツインパックtwin pack とも言います。


240mlのハンドソープに20mlくらいの小さいアルコール除菌がおまけ gift としてついている。

(今あったらすごく売れそう)

こういうのはオンパック onpack と言います。

多くの場合、おまけは同じメーカーの関連商品だったり、試供品だったりすると思います。




こちらはボディウォッシュのオンパックの例です。

敏感肌用のボディウォッシュのレフィルに入浴剤がおまけとしてついていますね。


また、通常ばら売りのシャンプーとリンスが

一緒にプラスチックのパッケージに入っているもの。

こういうのはトライアルを促進する目的で作られていて、

trial pack トライアルパックと言います。


同じブランドをずっと使う人もいれば、別ブランドにスイッチしちゃう人もいますよね。

なので、メーカーとしては常に新しいユーザーを獲得し続ける必要があるのです。



こちらはヘアケアの例です。

シャンプー+リンスのトライアルパックがてんこ盛り!

ばらで買うより安いと思います。

下の棚のヘアスプレーはオンパックプロモです。


overfil、bundle pack、onpack、trial pack は

いずれも企画品 (promotion、プロモ)の種類です。



今回のtake away

定番品(いつもあるやつ)regular
企画品、プロモ品(短期間だけあるやつ) promo
季節品(季節限定) seasonal
SKU
JAN code JANコード
増量 overfill
バンドルパック bundle pack
オンパック on pack
トライアルパック trial pack 


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